株式市場と為替市場の相関関係と具体的なトレード戦略

ファンダメンタルズ分析

こんにちは!結月です。

株式市場(株価)と為替市場(通貨)の間には密接な関係があります。国の株価が上昇すると、その国の通貨も強くなる傾向にあります。
逆に、株価が下落すると資金がリスク回避的に他の資産(債券・金・安全通貨)に移動することがあります。
株価と為替の相関関係は市場環境や経済状況によって変化するため、常に最新の状況をチェックすることが重要です。テクニカル分析でトレードを行う裁量トレーダーであっても市場の目線を見誤らないためにも市場の状況のチェックは欠かせません。
今回は株式市場と為替市場の基本的な関係性について解説します。

株式市場と為替市場の主な相関パターン

①リスクオン・リスクオフの影響

リスクオンとは・・・投資家がリスクを取る姿勢を指します。

 株価が上昇し、リスク資産(新興国通貨、高金利通貨)が買われやすい。
 例: USD/JPYやAUD/JPYのロング(買い)戦略

リスクオフとは・・・投資家がリスクを回避する姿勢を指します。

 株価が下落し、安全資産(円、スイスフラン、金)が買われやすい。
 例: USD/JPYやAUD/JPYのショート(売り)戦略

②株価指数と通貨の関係

米国株と米ドル(USD)
 株価が上がるとリスク選好が高まり、新興国通貨やコモディティ通貨に資金が流れるため、米ドルが下がることがある。ただし、FRBの金融政策次第では、株高とドル高が同時に起こることもある。

日本株と日本円(JPY)
 日本株が上昇すると海外投資家が日本株を買うために円を購入し、円高になる可能性がある。しかし、円安が進むことで日本の輸出企業の業績が向上し、株価が上がるケースもある。

欧州株とユーロ(EUR)
 欧州の景気が改善し、株価が上がるとユーロも買われやすい。逆に、政治不安や景気悪化で株価が下がると、ユーロも売られやすい。

株式市場と為替市場を活用したトレード戦略

①株価指数との連動を利用する

S&P500とUSD/JPYの相関
 S&P500が上昇 → USD/JPYが上昇しやすい
 S&P500が下落 → USD/JPYが下落しやすい

株式市場が強気ならUSD/JPYのロング(買い)、弱気ならショート(売り)を検討

②商品市場との関係を考慮する

コモディティ価格と資源国通貨
 原油価格が上がる → カナダドル(CAD)が上昇しやすい
 鉄鉱石価格が上がる → 豪ドル(AUD)が上昇しやすい

コモディティ価格が下落すれば、これらの通貨も売られやすい。

③中央銀行の政策と市場の動向をチェック

金利の変動と株価・為替の関係
 中央銀行が金利を上げると株価は下落しやすいが、通貨は上昇しやすい。逆に、金利を下げると株価は上昇しやすいが、通貨は売られやすい。

FRBの金融政策とドルの動き
 FRBが利上げ → 米ドル高・株安
 FRBが利下げ → 米ドル安・株高

具体的なトレード戦略の例

①リスクオン相場での戦略

S&P500が上昇トレンド → USD/JPYロング(買い)
原油価格上昇 → USD/CADショート(売り)
豪州の景気回復 → AUD/USDロング(買い)

②リスクオフ相場での戦略

株価急落時 → USD/JPYショート(売り)、またはJPY買い
ユーロ圏の不安定化 → EUR/USDショート(売り)
米国金利上昇 → USD/JPYロング(買い)

まとめ

株式市場と為替市場には密接な関係があり、リスクオン・リスクオフの動きが為替相場にも影響を与える。
株価指数(S&P500、日経225、DAX)と通貨ペアの相関を理解しておくことが、裁量トレーダーにとっても重要。
原油や金などの商品市場の価格変動も通貨の動きに影響を与えるため注意が必要。
中央銀行の政策を考慮し、金利動向と株式市場の変化をチェック。

株価と為替の動きを並行して観察し、どのような相関があるのかを学びながらトレード戦略に生かしていきましょう!

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